本場うどん巡り!プラッと1,500キロ。〜1杯4000円の巻〜

週末オススメ! ほぼ日帰り旅
2018/01/08

深夜、気付いたら僕らは再び代官山蔦屋書店に居た。

この懐かしい気持ち、何でだろう….胸騒ぎが止まらない。
 
そうだ、どっか行こう。
 
ハイ、というわけで野郎が3人で蔦屋いたら、そりゃ危ないわな。書店内の観光案内棚の前に立つ。もはやルーティーン。
海外、北海道、東北、京都、四国、九州、沖縄….候補の本を1つずつ消去法で選んでいく。
ここまで来たら腹を括りますよ。
 
寒いよね?何食いたい?汁物いいね。
  
午前2時、車は池尻ICから高速に飛び込んでいた。
 
自身初めての愛知を経由、また初の三重はSAでササッと宮きしめんを食べてさらに西へ。
おぉ!あれが長島スパーランドか!デカいな!行ってみたいな…

朝焼けが絵になるな!
  
ついには初の大阪!…を走り抜け…。
太陽も昇り清々しい青空が広がる神戸に辿りついた。
もう愛知を通り過ぎてからは全てが初なのだ。
 
横浜出身としては西の港町は気になったがここは器の大きさを見せるべく”サッと視察”という名で走り抜けた….
 
ずっと道路続きで旅情感はゼロに近かったが、この日はじめてのテンションがあがる。
目の前には青空にドシッと構える明石海峡大橋と瀬戸内海が広がった。

 
おぉーあれが小豆島か….と横目に想いを馳せながらもちろんスルー。
  
淡路の名所である”渦潮”は、ほぼ見たも同然の感動を胸に…..ついに四国入り。ここまで10時間、昼時になっているので店の営業時間を考慮しつつ出来るだけ巡れるようにプランを立ててまずはとにかく”現地っぽい店”ということで、人気の「なかむら」へ。(香川出身の友人に色々聞いてから来れればよかったな….)

 
駐車場の奥にある民家風の建物。
220円でうどんが食える….
暖簾をくぐると独特の構造の店内。麺も自分で温めたり、ダシも自分でいれる完全セルフのこのシステム自体が初体験だったがこれを味わいに来たのも同然。ペコペコ3人衆ではあったが後も考えて小サイズにとどめた。

This is 讃岐うどん。を味わう、優しいダシ、優しいお揚げ。

若干麺はユルめだったのが拍子抜けではあったが、仕方ないのかな?というレベルだし、それよりも本場を味わった感動に包まれるだけで幸せであった。
他のメンツが食べた醤油うどんは、ダシがないのできっちりとしたコシのある麺で大根おろしとの相性も抜群だった!これぞ讃岐のコシ!うまい!

まるでドライブスルーのように、2軒目の「よしや」へ。

ここは半セルフ。

ここではダシの違いがどこまであるのか気になったので、かけ(小)+ゲソ天。明らかにダシに違いはあり、麺は先ほどよりも手打ち感があり角がわかるコシ。しかし、これぞという噛み応え感はどうやらダシありでは難しいようだ。それに美味しそうだったので天ぷらに手を出したが、今回のような食べ巡りの場合にはうどんのみに徹することをオススメする。胃に負担がね…
 
さてやっとペコ腹も落ち着き、少し足を伸ばして1番人気釜玉発祥といわれる「山越うどん」に。昼過ぎ時ではあったが、驚愕の大行列!回転は速いと思われるのでさほど不安は無かったが1杯200円程度のものに並ぶというのはなかなか他の食べものでは考えられない。

30分ほど並んでようやく店内に、ここの名物はもちろん”釜玉”。
店は民家というより”うどんガーデン”と化しているテラスのような広場で賑わう。

マシンガンのように麺を茹であげているので手に取るまで若干冷めてしまうのがウリの釜玉という点でも残念ではあるが、これも讃岐を感じる逸品である卵の甘さ、濃いめのダシの旨み。うまい!うまいぞ! 3軒目でもまだまだ楽しめる!
 
多くのうどん屋は15時前までの営業が多いので、帰宅時間を考えても次がラスト。評判や老舗などの総合から判断して「宮武うどん」へ。
 
少し静かなエリアにひっそりと佇む地元食堂のようなお店。
初代店は一度閉店し、ここで再開したそうな。

 
いままでの経験値からして、やはり温かいダシにしてしまうとコシが楽しめない。だけど個人的にはダシの違いは知りたい、というスタンスから最後の1杯は”ひやひや”という冷たい麺に冷たいダシをかけるというものにした。
 
友人達は、ここが最後という宣言をしたので何かから解き放たれたように目をキラキラ輝かせながら無心で天ぷらを選んでいる姿が何とも幸せそうで微笑ましかった(笑)
 
さて、初めての”ひやひや”、ダシの味が他と違いすぎる!

不思議な酸味というか旨み….例えるなら”おぼろ昆布”をごっそり口に入れたときの昆布の酸味。これが猛烈に旨みの深さになり、中毒性のあるダシだった。
麺のコシ、旨みのダシ、評判も納得でトリに相応しいお店だった。
 
我々が店を出ると同時に暖簾を下ろした。
10分でも遅れてたらアウトだったので幸運としかいえない。

我々の四国うどん巡り旅の”本日終了”と最高の演出とも重なり見事な終焉となった。


 
本場讃岐うどんは、やはり冷たい麺ベースがコシを楽しめるということが基準になった。生醤油うどんもしくは冷麺ものを頼むのが吉かと思う。
個人的には
「なかむら」完全セルフと雰囲気
「よしや」手打ち感の強いコシ
「山越」釜玉発祥
「宮武」ダシの中毒性No,1
というラベリングなった。
なかむら、よしやもダシの違いはあったが都内で食べられる讃岐うどん屋から劇的に離れているわけではないので、現地ならではのダシなら「宮武」をオススメする。
 
東京から10時間をかけて四国へ。
そして四国についてからたったの4時間で帰路につくという超弾丸ツアー。
温泉を最後まで模索したが結果省くというのはシズル重視の我々としては断腸の思い…そんなことが出来るような大人になったなぁと。
 
せめてものということで瀬戸大橋を渡り岡山経由で帰ることにした。
バックミラーに夕焼けを感じながら大阪方面へ。


 
途中、サプライズだったのが”太陽の塔”を意図しないタイミングで通り過ぎてしまった。土地勘の無いメンツだったのでこれが高速道路沿いに見えるとは驚き。写真を撮る余裕すらなかったが、あこがれの塔を間近にみれたのは嬉しい誤算だった。
 

大きな渋滞もなく途中の名古屋で”名古屋コーチン味噌親子丼”を堪能しグルメ旅をとしては申し分無い〆となった。
 
深夜AM2時に出発し、翌日のAM2時に帰宅するという24時間完全日帰り旅を実現し1,500キロという最長距離も更新。自身としては初めての愛知、三重、大阪、神戸、徳島、香川を一気に足を踏み入れることができる収穫の多い日となった。
 
無論、四国以外は一切地に足を下ろしていないので訪問とはいえないが、大きな収穫は”日本のサイズ感”を実感できたこと。
 
最近のテーマが”日本を知る”というものであったので、前回の北陸よりも直線的なドライブゆえ東西の距離感を得たのは非常に嬉しかった。
 
さて、本場のうどんを日帰り弾丸で食べにいくというトンでもない、まさにクレイジージャーニーではあったが3人というローテーション体制もあり体力的にも精神的にもまったくストレスなく楽しい、美味しい、しかなかった。今回は風景、温泉という欲求を割り切りスルーしたのが結果として最良のジャッジであった。
 
現地にはたった4時間ではあったがうどんは4軒。
高速代、ガス代を考えると3人で行った場合、1杯あたり4,000円という贅沢うどんであったという。
 
しかし旅もの企画としてはこの楽しみと充実具合を考えれば全くもってプライスレス。
 
北陸1,000キロ後は二度としない….と思ったがこんなにもアッサリと記録を更新してしまう事になったが、今年も素晴らしい年始めとなりました。
 
引き続き安全運転、安全活動を心がけ楽しんで行きたいと思います。
 
天気にも恵まれ、美味しい、楽しいと最高のスタート。
今回も諸々ありがとう。
 
また、行くぜ四国。