グラン・トリノ

2009/05/08

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先日の伊豆の帰りにそのままヒルズに直行して0時過ぎの回で鑑賞。
イーストウッド最後の映画となるだろう作品としては彼らしい映画の一言。
とにかく感想をどう書いていいのか難しくて。。。
どの映画でもそうだけど、見る人によってかなりこの映画の要素の数も捉え方も違ってきそう。
全体を捉えるとまとまった映画にみえるが、
それぞれの要素は重めなので、観ていくに連れて重みが蓄積してくる。
エンターテイメントとしての映画でなく、アメリカというお国柄、文化、差別、宗教、人間錯誤、男の世界、ユーモアなどを盛り込んだ小説を読み切ったような鈍よりとした感覚になってしまった。お腹いっぱいで胃もたれ的な。。
コレがアカデミー賞を逃した要因でもるんだろうか。。
「アメリカのイーストウッドしか作れない映画」としては最高に凝縮された作品に間違いは無い。リメイクをしても越えられないし、だれもリメイクなどしないだろう。
年を取ったイーストウッド。
ハリウッドだと、ハリソンフォードとかスタローンとか、実年齢らしくない役周りが多いけど、今回のイーストウッドは実年齢こそが生きる役であり、そこがしっかりしているからこそ、映画にのめり込みテーマを感じとれる映画だと思う。
映画で描かれる世界(場面)は非常に小さい(狭い範囲)が、細かく説明するまでもなく要素をここまで盛り込んで2時間にまとめた監督としてのイーストウッドに拍手したい。
「いや〜楽しかったねぇ、いい映画だねぇ♪」という明るい見終わり方では
なく、観た後引きずるような映画だけど、すばらしい映画だと思う。
複数回みたらまた感じ方が違うのかなぁ。