上級救命技能認定(乳児・小児・成人のCPR)

2010/11/07

最近、「どこへ行きたいの?」という質問が多く投げかけられるこの頃。
自分でもそう思います。。海猿にでもなりたいのかと。
先日の日記で長ったらしく書きましたが、今アウトドアに関して一番不足している部分を補うべく。消防庁公認・東京救命協会実施『上級救命技能認定』を受けました。全国の消防署などで、行われている一般人から各種指導者などが受けられる応急処置技能認定講習。
http://ja.wikipedia.org/wiki/救命講習
普通<普通II<上級とクラスがあります。
http://www.teate.jp/
 きっかけは。
 ・AEDの事や操作は覚えたいと思っていた(実は良くわかってない)
 ・アウトドアやダイビングでの応急処置
アウトドアでは、止血、保護(保温)、骨折、搬送などの知識が必要なため、今回は上級救命を受けることにした。元現場で働いていた救命士が講師なので信頼も高い。講習は、麹町消防署に9時、そこから8時間。朝から夕方まで。。。とはいえ実習がメインなので眠くなることはない。当日は30名程度に救命士が5名ほど。
配られるのは80Pほどのテキスト、マウスピース(人工呼吸用)、三角巾。
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 1)観察要領
 2)気道確保要領
 3)人工呼吸法
 4)CPR=心肺蘇生法(いわゆる心臓マッサージ)
 5)AEDの使用法
 6)止血法
 7)傷病者管理
 8)外傷の手当(三角巾)
 9)搬送法
子ども、乳児などの心肺蘇生法もやります。
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やはり認定試験とだけあって、実習の査定、最後には簡単ではありますが学科試験があります。
まず率直に。
受けて本当に良かった。自分からも啓蒙活動を是非進めたいと思ったほど。
何となくは中学などで習った知識だが、心配蘇生、人工呼吸は昔とかなり方法が違うので、AEDも含め、今までわかってたことの半分以上は、上書きされたようなものだった。
心臓マッサージは1人では2分くらいでヘトヘトになる。AEDもCPRも成人と小児、乳児のやり方にも違いがある。子供がいる人は是非受けてみてはと思う。
教え方も丁寧だし、実際の現場での例を交えてくれるのでわかりやすい。
細かい質問や、「こういう場合は?」という質問にも、なんの迷いもなく即答で答えてくれる。自分は休み時間を利用して山や海に特化した質問をいくつかさせていただきました。
なにより、みなさん60代近前後なのに参加者よりも、明るく元気で陽気。はじめは緊張と恥じらいがあったけどすぐに打ち解けて、参加者同士も教えあったり良い雰囲気になりました。
以下、あくまで個人的な捉え方なので過度な表現悪しからず。
今回特にポイントだったのが、やはりAED。イメージでは
 『電気ショックで生き返らせる。』
という感じだがそうではない。簡単に言えば、
 『ちゃんと心停止させる道具』(ともいえる)
心臓マッサージ(蘇生)の確率を上げるために、痙攣(けいれん)した心臓を落ち着かせるためにやるもの。ドラマなどで心臓マッサージしながら最後にグーで一発ド?ンッと叩くのが、これでいうAEDの役割らしい、要するに痙攣を止めれば蘇生する可能性が上がるってこと。
 『AEDでは蘇生しない。』と思いなさい。
というのが、衝撃的事実。でした。あくまで蘇生は心臓マッサージあるのみ。これは、今回受講して良かった最大のポイントであった、それから。
 『人工呼吸は必須ではない』
 感染症防止するためならしなくて良いのだ。
 マウスピースなければ、「やってはいけない」(家族とかは特例)
 重要なのはCPR(心臓マッサージ)
そして繰り返し言われたのが、こういう事態に出会ったときにまずやるのが。
 『安全確認』と『助けを叫ぶ』 で 「119番」は2の次だそうです。
1人より複数の方が、助かる可能性がグンと上がるそうです。
平日はわりと頻繁に開催されているが、土日はかなり少ないので注意。
最後にちゃんと認定証が発行されます。
サブ称号として『自動体外式除細動器業務従事者』となっています。
実際に使うことが無いのがベストだが、こう備えておけば、もしもの時に受けていない時とは違った向き合い方ができればいいなと思います。
少しでも気になる方は、聞いてくださいませ。
また医療系の方で、これは間違った認識だと気づいた点は是非、教えていただければと思います。
<追記>
この記事の半年後、この経験が少しだけ役に立つことがありました。
東北ボランティア活動にて。
直接的な内容ではありませんが、この講習のおかげだと思います。