東京消防庁認定・上級救命技能講習更新2016

3年毎の更新も今回で2回目。
東京消防庁認定・上級救命技能講習(乳児・小児・成人の心肺蘇生+AED+応急手当)を更新受講(1,600円)してきました。
 
今回は立川消防署・防災館にて。
施設内の体育館に30名ほど。
 
この講習は、心臓マッサージ、人工呼吸、AED利用、怪我の処置に関する訓練です。アウトドア全般を楽しむ上での必要生、そして何より子供がいる家庭には是非受けて貰いたい講習です。安い受講料で充実、防災対策としても、非常食を買うのと同じように受けてもらいたい。
 
特に受講(認定)がなければAED使えないとか、そういうのではないのですが、正しいやりかたを学びましょうという体験学習です。難しいことはありません、小学高学年くらいの子も一緒になって受講していますので。
 
ガイドラインが3〜5年で変更になることが多いので推奨として3年毎が“好ましい”ですが、1度受けただけでも十分、更新は自由ですので、是非最寄りの消防署、区民センターなどで受けてみて下さい。
 
また小学生以上であれば、家族全員で受けてみると凄く凄く素敵です。
 
詳しい案内(この他にも行政機関、区役所などでも)

応急手当講習会のご案内


普通=成人のみ
上級=乳児、幼児、成人(子持ちの方はこちら推奨)
 
蘇生・応急処置だけでなく、窒息(喉詰まり)の対処方などあります。
 
この日のレポート。
再講習なので主に改訂したガイドライン部分を説明し、すぐに演習へ。演習はCPR(心肺蘇生)、AEDの取り扱い、ファーストエイド(応急処置)。
 
全員が3年前に一度受講しているので段取りが早い早い。
 
衝撃だったのは30名中、実際AEDを持ち出す経験をしたという方が3名ほど居たのは驚きでした。
単純に考えて参加者の10%、それが3年以内に。
 
として考えると、
十分身の回りに起きる可能性は高いことがわかった。
 
もう一度、10%でAED使ってるって凄くないですか?
10%ですよ!!!
 
学校のクラスが30人なら1年に1人。
会社が100人規模なら1年以内に3人以上。
 
なにより家族4人だとしたら。
3家族に1人はAEDを3年以内に使っている確率になります。
 
大げさですけど。
いいんじゃないでしょうか、こういうのは大げさで。
 
 
 
さて講習の話。
まず大切な、変更点。

【公表】JRC蘇生ガイドライン2015。変更点など6つのポイントまとめ


 
書面上は上記が変更点ではあるが、演習内での注意点・意識して欲しい部分は下記の通り追加・補足がありました。
 
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▼肩を叩いて意識確認する際は
”両肩を叩く”。
 
☆理由☆
”半身マヒ”が起きている要救助者の場合、片方だけではマヒしている方だけでの確認になってしまうリスクがあるから。
これはかなり納得です、ガイドラインが現場の声や経験を基に改訂されている。再講習を推奨する理由がここにあると思う。
 
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▼自発呼吸の確認(息をしているか)
要救助者の”顔を見ない”。
 
☆理由☆
ショックによる心肺停止、脳障害による場合。呼吸していなくても”口がパクパク動いてしまう場合がある”とのことです。心臓が止まってもまだ脳が勘違いしている現象だそうです。
なので呼吸判断は、表情や口で騙されないように”肺を確実に見る”という点が追記されました。
 
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▼救助者の安全
吐瀉物、血液などに触れてしまった。
やむなくマウスピース(バリア)無しで人工呼吸した。
このような場合、必ず救急隊員に知らせること。
 
☆理由☆
救助者(バイスタンダード)には保険が利きます。
感染症などの疑いがあれば、適宜病院を案内、治療のサポートをするので後からでなく”必ずその場で申し出る”こと!
でないと保険対象外になってしまう場合がある。
 
また、救護に関わった人が途中で帰ってしまう場合は、必ずその人の名前と連絡先を聞くこと。
 
これは秋葉原の事件以降かなり重要とされていますが。
怪我人に肝炎を持つ人がいたらしく、感染の危険性があったにもかかわらず救急車が来たら帰ってしまった人もいたそうです。
 
救護に関わったら、直接触れていなくても必ず救急隊員の指示を聞いてから解散することを心がけて欲しいとのことです。
 
特に、日本人は助ける≒恥ずかしいという意識が多く、立ち去ってしまう人が多いそうです。
 
救助した人、サポートした人は二次被害を防ぐためにも、最後の最後まで付き添ってください。必ず、自分がサポートしたと名乗りでて、帰って良いか聞いて欲しいとのことです。
また、どうしてもの場合。
翌日、後日でも気づいたら#7119(救急相談センター – 東京消防庁 )、または最寄りの消防署へ連絡して欲しいとのことです。
 
 
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▼処置する際には声をかける(トラブル防止のため)
・マウスピースを入れる
・AEDのパッドを貼るのに服を脱がす
 
☆理由☆
昨今やはり女性への対応を男性が行う場合などに外部から何をしているのかを明示しながら行うというのがトラブル防止のための心がけとのことです。
 
「マウスピース入れますね」、「AEDのパッド貼りますので、服脱がしますね。」
もちろん意識確認も併用できているので、そういう意味でも是非意識して欲しいとのことです。
 
バイスタンダード(助ける人)が罰せられることが無いようにはなりましたが、それは刑法的な部分で、民事部分に関しては保護に限界があるようです。もし周りに女性がいれば服を脱がす作業をしてもらう、また数人で周りを囲んで見えないように配慮するということも追加されました。
 
以上が新しく意識して欲しい点とのことです。
またすでに改訂されている部分で知られていないのが。
”人工呼吸は必須では無い”、マウスピース、バリアがない場合。
口から吐瀉物、血液がある場合などの感染の危険がある場合は、心臓マッサージだけで良いのです。
 
 
また以後は長くなります…. お時間のある方はどうぞ。
 
 
救命講習は色々なところでやっています、私が”消防署で行われている講習”を受けるには理由があります。
 
それは、実際救急の現場に出ていた救命隊員(現役・OB)が講師をしているから。
休み時間を使って救急隊員に気になった点を質問、回答していただきました。
やはり現場の経験というのはすごくて、こちらから細かい質問やいろんな想定の対応方法を即答してくれる。現場に出ている人だからこそ、判断も速く、信頼できる回答だからです。
 
 
具体的には
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▼妊婦に対するAED
胎児に影響無いパッドの張り方、
鎖骨と脇腹に貼った場合に、胎児に影響がありそうなのですが?
 
☆答え☆
基本は通常の成人通りで大丈夫。
そこまで両方を意識してやるのは実際不可能だし、母体を助けない以上は胎児は助からないので。
ただ、気になるようであれば、心臓さえパッドで対極(挟めれば)になれば張り方は変えても良いので、みぞおちと背中、または両脇を試すのは1つの方法とのこと。ただ、私のような一般人(バイスタンダード)はプロではないから、推奨されるやり方で十分ですとのこと。今のところ、AED利用で胎児への影響があったという報告などは無いとのことです。
迷わずAED使ってください。
 
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▼心臓マッサージと気道確保の同時施術
基本的な手順は、
1:心臓マッサージ 30回
2:気道確保+人工呼吸 2回(感染の危険がある場合は不要)
を繰り返します。
 
もし救助者が複数いる場合は何か意識することはあるか?
 
☆答え☆
複数居るのであれば、まずは通報、AEDの確保。
さらに余裕があれば心臓マッサージを2分交代で行う。
また、心臓マッサージしている最中でも顎とおでこを押さえて気道確保するのは良いとのこと。
 
 
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▼救助者が1人、AEDがなければ、感染の危険があったら
 
☆答え☆
119通報後。ただ、ただ心臓マッサージだけをし続けてください。
人工呼吸しなくても体内に残っている酸素だけでも十分蘇生の可能性があります!
 
  
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▼火傷の処置
よくやってしまうのが、氷を袋につめて患部に当ててしまうが
講義では”流水”が良いと言った理由は何か?
氷の効果は無いのか?
 
☆答え☆
火傷レベルにもよるが、救急という観点から考えると
まず「今以上に悪化させない」=「感染症に注意する」というのに重点を置いている。
確かに医療という観点で言うと氷の効果は、患部を”麻痺させて痛みを緩和する”ということになる、あくまで”痛みの緩和”だったり”回復効果”であるので、救急とは考え方が違う。
 
感染症という点だと。
・氷といえど冷凍庫の衛生面を考えると流水の方がマシ。
・氷は固く角があるので火傷の水疱を破ってしまったりするのは避けたい。
・袋につめて患部にあてるのも、再利用した袋では衛生的に好ましくない。
 
また注意点として、患部に触れないようにするというのは雑菌、感染症という観点からも必要なので。
流水も直接でなく、肩にかけて這わせるのがベストとのことです。
 
   
ということでした。
 
特に日常わりとあるのが、火傷の対応は皆さんも”なるほど”と思った方、多いと思います。私も目から鱗でした。
 
このように日常、子供の事故や怪我の対応も消防の人に色々聞けるという点では、非常に良い機会です。もちろん、時間あれば心肺蘇生やAED以外の救急あるあるを質問しても簡単にお答してもらえます。
 
講義の再講習という意味では数年毎に受け直す意味も薄い!と思われる人もいるかもしれませんが、3年分の経験、ガイドラインの改正部分を聞けると思えば非常に有益な講義であることは間違いないと僕は思います。
 
会社、家族、友人、恋人。
そして他人。
 
アナタが誰かを助けるだけでなく。
 
アナタを助けられるかもしれない人がそばに居るかどうか?
という観点で是非受講を検討してみてください。
 
もう1つ、啓蒙という意味での”脅し”なようなものですが、救急隊員いわく、心停止は簡単にしてしまうそうです。
子供がブランコから落下、ホームに転落。
熱中症、脱水、たった水深10cmのプールや雨だまり。
アレルギーショック。
 
まさかこんなことで?と思うような、身近によく起きる、ちょっとした”コト”で心停止も良くあるそうです。
交通事故のように大きくなくても。
 
最近の某ゲームで、歩きスマホで熱中症。歩きスマホで転落。歩きスマホで人と衝突、なんてことだって。
 
やるならせめて、”ながら歩き”だけはやめてください。
衝突した相手がそうなったら、モンスターどころか、とんでもない過失をゲットしてしまいます。
   
停止してからたった数分で人間は元通りにはなりません。
停止した瞬間から脳にはダメージがあり、蘇生したとしても麻痺、意識障害になる確率はあるのです。
 
停止から4分で救命率50%、8分でほぼゼロです。
現在、119通報から到着まで平均6分程度。
  
さて、アナタはどうしますか?
目の前にいる他人を、同僚を、友人を、恋人を、
そして、我が子を。
   
ここまで読んでくれたアナタにはきっとその選択は簡単なハズ。 
 
 
そして、もう一度言います。
 
アナタを助けるのは”他人”かもしれません。
 
通勤、通学、仕事、食事、旅、遊び。
知り合いといる時間よりも他人といる時間の方が長いですから。
 
”他人”に助けられる可能性の方が高い。
”他人”との距離が遠ければ遠いほど低くなる。
 
 
このような想いから、僕はこの講習を警鐘交えて啓蒙していきたいと想います。言い方が悪いかもしれませんが、私や私の大切な人達を助けてくれる人を1人でも増やしたいので。
 
気になっている方がいましたら、申し込み方法、どこでやっているかなど質問コメントしていただければと思います。
一人だといきづらい….恥ずかしい….そんな方は私も付き添います、受けに行こう♪
 
もちろん複数集めてみんな受けにいくのでもOKです。
 
会社とかも大小に関わらず、受講費用(たった2,600円)出すとか。
みんなで受けに行くとか。
受講休暇OKとか、もっといろんな人が平日でも受けられるよう補助や啓蒙を推進してもらいたいですね。
健康診断とか人間ドッグとセットならいいのに。
 
  
また、子供が小さいから、または妊婦だから難しい。
という方は講習でなくても、僕(普及員で無いので認定はあげられませんが..)でよければ講習テキストを試し読みと、簡単な予習であればお伝えします。
希望者が数人集まったら、出張講義、機器レンタルしての体験会など開催も検討しますのでコメントor連絡を!
3,000円もしませんよ!!
それ以上の価値は絶対あります!是非!